【2007年ベスト】
2007年は、2006年が99冊読めたのに63冊しか読めなかった。う~む、原因は明らかなのだ。読書やブログ書きに割ける時間が大きく減ってしまったからなのだ。昨年から犬を飼い始め、さらにメタボ対策でスポーツジムにも通い、家事までこなしてるのだから時間があるわけが無い。犬のパピヨンはこのブログにも写真を載せているのだが、世話や散歩にこんなに時間が取られるとは思っていなかった。おかげで趣味のガーデニングがほとんど出来なくなり、バラや花壇の世話がほとんど手抜き状態。困ったもんだ、今春の花の季節が心配。
話を読書に戻すと、昨年は読んだ本にハズレはあまり無かった。良かった。ま~読書は相変わらずバラエティに富んでいるのだが、どれも面白くなかなか甲乙をつけられなかった。と言いつつ、ベスト1に選んだのは相も変わらずの京極夏彦で「後巷説百物語」。いや~あまりにも面白いのでは、これを選ぶしかないですな。
2位には谷甲州の大作「パンドラ」。実にワクワクさせてくれたのだ。上巻だけだが・・・。今年はSFの再発見も嬉しいのだ。それにしても、現代に小松左京を彷彿させる力量を示せるSF作家が、日本にいるとは思っていなかった。純粋に喜ばしことだ。
3位にはベテラン北村薫の「スキップ」。「ターン」「リセット」と併せて『時と人の三部作』なのだが、どれも良かった~。もちろん『円紫師匠と私』シリーズは好きなのだが、やっと代表作を読むことが出来てホットした。
作家別で多いのは、2006年から引き続きで恩田陸4冊、北村薫4冊、伊坂幸太郎3冊が御三家か。いや~代わり映えがしないな~。出来不出来があってもとりあえず読んでみるからな~。しかしだ、ここで選んだ3点だけが良かったわけではない。昨年は志水辰夫の発見!も大きかったのだ。新潮文庫のキャンペーンが功を奏して「行きずりの街」が我輩の目にとまったのだが、冒険小説の分野ではこの「シミタツ」の「飢えて狼」は有名だったようだ。にしても今までまったく我輩は名前すら知らなかったのは実に残念。
他には、佐藤多佳子の「しゃれべどもしゃべれども」や、福井晴敏「6ステイン」にも感動した!今は亡き野沢尚の『龍時』シリーズも実に良かった。サッカーという激しい動きのスポーツを、小説として読んだのは初めての経験。素晴らしい。森見登美彦「太陽の塔」には笑えたし、小川洋子「ブラフマンの埋葬」にいたく感動し、石田衣良「反自殺クラブ」にしびれたのだ。物語は実に楽しいですな~~。
新書は年間で16冊か。昨年の上半期までは読んだ本の半分が新書というペースだったので、下半期はほとんど読んでいないことになる。これは、次々と面白そうな小説が出版されてくることが原因にもちろんあるのだが、なぜか下半期になると手に取ってみたくなる新書がなくなってしまうことの方が大きい。もっとも、ほぼ毎日通っている本屋が駅にあり便利なのだが、平置き新刊の更新だけ早く、新書の棚割りがテキトーなのも原因の一つである。とにかく小説とは扱い方が異なり、せっかくのベストセラーやその続編が置いていない状態が続くのだ。かなり昔に売れた新書ばかり、いつまでも平置きしていたのでは、探す気にもならない。ブツブツ・・・。
ま~最近は出版社なら猫も杓子も新書を出す時代なので、わけの分からない新書は棚に整理することもできないのだろう。ロングセラーの名著を、いつまでも有限の棚に入れる時代は終わったのだ。ネットがロングテール状態になるのは当たり前か。
ということで、ベスト1は東浩紀「ゲーム的リアリズムの誕生」を独善的に選んでみた。5年前の「動物化するポストモダン」の続編にあたるのだが、この5年間であまりにもオタクを巡る環境は激変した。当初はキワモノだったオタクは、いつのまにか大臣までが宣伝する日本文化を代表するカルチャーにまでに変貌してしまった。この本は、自身がオタクマニアである大学教授が、コミック・アニメ・美少女ゲーム・ライトノベルを俯瞰的にとらえ、分析した社会文化論なのである。
2位は梅田望夫「ウェブ時代をゆく」。これまたベストセラー「ウェブ進化論」の続編なのだが、今という時代をより上手く切り取っていたのは、この本のなのかもしれない。若者に人生の指針を与えることができる名著。共著の「ウェブ人間論」もお勧め。
3位は池谷裕二のベストセラー「進化しすぎた脳」。似たような分野でこれまた名著「生物と無生物のあいだ」があるが、読みやすさと熱意で、「進化しすぎた脳」に軍配が上がる。
これ以外にも多数お勧め本がある。現代人の必読の教養書、サミュエル・ハンチントン「文明の衝突と21世紀の日本」、作家の創作の秘密に迫れる小川洋子「物語の役割」、漠然としか理解していない「右翼と左翼」もこれを読めば目から鱗。本当の社会学を知りたければパオロ・マッツァリーノ「反社会学講座」。などなど・・・。いや~上半期はこう見ると豊作であった。
YA(ヤングアダルト)向けは、ほとんど読めなかった。中学生の息子が、すでに野沢尚の『龍時』シリーズにはまっていたので、いわゆるYAでなくともよくなってしまった事もある。なので、米澤穂信「さよなら妖精」をYAベスト1としたが、高校生向けに見えても、この本は大人に是非読んでもらいたいのだ。
2位は、あさのあつこ「THE MANZAI4」。ベストセラーのシリーズものの4巻目で、安心して家族みんなが読める1冊なのだ。

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