【2008年ベスト】

【文庫】
 いや~今年も豊作だった。90冊近く読めたことも良かったのだが、何よりもお気に入りの作家がまた増えたことが嬉しいのだ。まずは、浅田次郎の再発見。かなり前に「きんぴか」シリーズくらいしか読んでいなかったので、エンタメ系の軽めの作家、程度の印象しかなかった。しかし、今年読んだ「プリズンホテル」が、そこそこ面白かったので、「天切り松 闇がたり」を読んでみたところ、これがハマってしまった。実に良いお話なのだ。「霞町物語」も、お見事というしかない傑作だった。
 お次は、森見登美彦。デビュー作も結構印象に残ったが、今年文庫となった「四畳半神話大系」と「夜は短し歩けよ乙女」は、キョーレツだ。オタク系大学生のモーソーを、文学的表現にまで昇華させた功績はエライのだ。次作がとっ~ても待ち遠しい作家なのだ。
 そして瀬名秀明「デカルトの密室」、「第九の日」。両作品とも精神と肉体をテーマに実にスリリングに仕上がっている傑作SFである。知的興奮をかき立てる、深遠で難解なテーマなのだが、ロボットやAI科学の最新情報を取り入れながら、エンタメとしても一級品の作品である。
 しかしこう並べると、人情時代物、青春もの、ハードSF、と見事にバラバラだ。これでは評価基準が分からん!と、言われそうだが、わが輩自身としては、面白ければ何でもアリとしか言いようがない。ということで、これ以外にも面白かったのはたくさんあった。特に日本SFを再発見できたことも嬉しい。谷甲州「パンドラ」とか、機本伸司「メシアの処方箋」を読めたことは素直に喜んでいる。人気作家の恩田陸らしい傑作「木曜組曲」、別の味わいが楽しめる「象と耳鳴り」も素晴らしい。また、ミステリィの傑作としては、柴田哲考「TENGU]をあげたい。これにはさすがに驚愕させられた。地味なのだが印象的なのは、川端裕人「ニコチアナ」。石田衣良IWGPシリーズ「灰色のピーターパン」も、定番ながらもさすが実力者レベルだった。ちょっと異質で尖った感性の辻村深月「凍りのくじら」も新鮮だった。その他だと、坂木司「子羊の巣」は、別に傑作という程ではないのだが、クセになる味があり、結局シリーズ3巻読んでしまった。それにしても、なかなかバラエティに富んだ1年であった。

【新書】
 最近は新書ブームが再燃したのか、有象無象の出版社が新書を出してきている。おかげで粗製乱造も極まってきており、ほとんど雑誌感覚のレベルである。もともと教養書だったはずだが、今では誰もそんなことは覚えていないようだ。如何にタイムリーな企画でタイミングを外さず素早く出版するか、にかけているように見える。古くからの読者にとっては、選択肢が増えることと棚割りが増えることは良いのだが、玉石混合どころか石ころばかりの中から、読むに耐えうる本を選ばなければならないのが結構つらい。
 ということで、今年は新書類をあまり読めなかったが、とりあえず総括してみた。文庫サイズでも、評論系ならこちらに含めているので悪しからず。
 まずは、大塚英志「キャラクター小説の作り方」。この本を最初に挙げるくらいなので今年のレベルは知れたものなのだが、ユニークなのはピカイチ。かなり前から新書で出ていたことは知っていたのだが、改訂されて文庫に入ったのを機会に読んでみたら、これが意外に良かったのだ。大塚英志は我が輩と同世代であり、マンガをサブカルチャーとして積極的に世に送り出した旗手の一人だが、昔は論客というか変人扱いされていたことは、想像に難くない。今でこそマンガやアニメは、首相がセールスするくらいの立派な日本文化に成り果ててしまったのだが、つい20数年前まではいい大人が漫画なんぞ読んでいたらバカにされたもんだ。大塚英志は、そんな時代からマンがを正面から論じ、社会学的分析を試みてきた希有な変人だった。そんな大塚が自らの創作の秘密を公開したのがこの本である。別にライトノベルを書くつもりがなくとも、オタク文化の世界を、垣間見たい人にはお勧めの本である。
ビックプロジェクト」これは言わば、新書版の「プロジェクトX」。時代は古代から近代までのスケールなのだが、過去の成功プロジェクトを分析し、共通項を探り出していることが成功している。
大人の時間はなぜ短いのか」は、「時間」というまじめに考えようとすると、手に負えないしろものを、様々な角度から捕まえようとした考察本。理系でなくとも面白いはず。
ラーメン屋vs.マクドナルド」は、手垢のついた日米比較文化論ではなく、新鮮味のあふれたタイムリーな経済本。
解剖男」は、情熱溢れる動物学者の、驚異の動物本。ミステリィではないので注意されたい。

【YA】
 YA(ヤングアダルト)という単語は結局定着しそうにないが、とにかく中高生向けの小説が対象。さすがに、いわゆる「ラノベ」までは手を広げていないが・・・。
 森絵都「アーモンド入りチョコレートのワルツ」これはもう、古典的スタイルの児童文学の傑作。昔は子供だった人も、ぜひ読んでもらいたいもんだ。
 五十嵐貴久「1985年の奇跡」現代的なお笑い系スポコンだが、素直に感動できる。中高生なら喜んでくれそうの作品。
 米澤穂信「氷菓」古典部シリーズ第1弾。デビュー作の初版が、いわゆるラノベのレーベルで出されてしまった不幸な小説。しかし埋もれることなく自力で脱出。やっと日の目を見せて今や注目の作家になれたのは、実力があったからだ。第2弾「愚者のエンドロール」といい、アイデアが素晴らしいのでジュニア向けとは言い難い。常に新作が気になる作家なのだ。YAと一般向けのビミョーな境にあるのが、白岩玄「野ブタ。をプロデュース」苦い読後感を残すが、青春ものは甘ければよい、というものではないはず。一読する価値は高い。

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【2008年星取表】

作者 題名 採点
1 谷 甲州 パンドラ3 ★★★★
2 パンドラ4
3 阿久 悠 歌謡曲の時代(歌もよう人もよう) ★★★
4 奥田 英朗 空中ブランコ ★★★★
5 恩田 陸 象と耳鳴り ★★★★
6 米澤 穂信 氷菓 ☆☆☆☆
7 森 絵都 アーモンド入りチョコレートのワルツ ☆☆☆☆
8 米澤 穂信 愚者のエンドロール ☆☆☆☆
9 村上 龍 悪魔のパス天使のゴール ★★★
10 北村 薫 街の灯 ★★★★
11 原 尞 愚か者死すべし ★★★
12 島田 裕巳 日本の10大新宗教 ★★★
13 荻原 浩 オロロ畑でつかまえて ★★
14 伊坂幸太郎 死神の精度 ★★★
15 半村 良 産霊山秘録 ★★★
16 米澤 穂信 犬はどこだ ★★★
17 東野 圭吾 名探偵の掟
18 楡 周平 フェイク ★★
19 坂木 司 青空の卵 ★★★
20 郷原 信郎 「法令遵守」が日本を滅ぼす ★★★
21 森 博嗣 φは壊れたね ★★★
22 坂木 司 仔羊の巣 ★★★★
23 荒井 千暁 職場はなぜ壊れるのか ★★★
24 高橋克徳 他 不機嫌な職場 ★★★
25 荻原 浩 母恋旅烏 ★★★
26 森見 登美彦 四畳半神話大系 ★★★★★
27 畠中 恵 百万の手 ★★★
28 矢口 敦子 償い ★★★
29 機本 伸司 神様のパズル ★★★
30 北村 薫 覆面作家は二人いる ★★
31 北村 薫 謎物語 あるいは物語の謎 ★★
32 畠中 恵 とっても不幸な幸運 ★★★
33 坂木 司 動物園の鳥 ★★
34 柴田 哲考 TENGU ★★★★
35 畠中 恵 ゆめつげ ★★
36 朱川 湊人 花まんま ★★★
37 米澤 穂信 クドリャフカの順番 ★★★
38 恩田 陸 蒲公英草紙-常野物語 ★★★
39 飯吉厚夫、村岡克紀 ビッグプロジェクト ★★★★
40 阿刀田 高 白い魔術師 ★★★
41 瀬名 秀明 デカルトの密室 ★★★★★
42 大塚 英志 キャラクター小説の作り方 ★★★★
43 茂木 健一郎 脳と仮想 ★★★
44 機本 伸司 メシアの処方箋 ★★★★
45 浅田 次郎 プリズンホテル1夏 ★★★
46 鈴木 康之 名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方 ★★★
47 浅田 次郎 プリズンホテル2秋 ★★★
48 浅田 次郎 プリズンホテル3冬 ★★★★
49 浅田 次郎 プリズンホテル4春 ★★★
50 機本 伸司 僕たちの終末 ★★★
51 石持 浅海 扉は閉ざされたまま ★★★
52 桜庭 一樹 ブルースカイ ★★★
53 石田 衣良 ブルータワー ★★★
54 沢木 冬吾 償いの椅子 ★★★
55 大沢 在昌 流れ星の冬 ★★★
56 大内 伸哉 どこまでやったらクビになるか ★★
57 蘇部 健一 六枚のトンカツ
58 恩田 陸 木曜組曲 ★★★★
59 川端 裕人 ニコチアナ ★★★★
60 松岡 圭祐 ミッキーマウスの憂鬱 ★★
61 東野 圭吾 鳥人計画 ★★★
62 伊坂幸太郎 魔王 ★★★
63 浅田 次郎 天切り松 闇がたり第一巻 闇の花道 ★★★★★
64 浅田 次郎 天切り松 闇がたり第二巻 残侠 ★★★★★
65 浅田 次郎 天切り松 闇がたり第三巻 初湯千両 ★★★★★
66 恩田 陸 ユージニア ★★★
67 有川 宏 空の中 ★★★
68 一川 誠 大人の時間はなぜ短いのか ★★★
69 高嶋 哲夫 イントゥルーダー ★★★
70 石田 衣良 灰色のピーターパン ★★★★
71 白岩 玄 野ブタ。をプロデュース ★★★
72 遠藤 秀紀 解剖男 ★★★
73 荻原 浩 ママの狙撃銃 ★★★
74 浅田 次郎(監修) 天切り松・読本 ★★
75 荻原 浩 仲良し小鳩組 ★★★
76 荘司 雅彦 人を動かす交渉術 ★★★
77 畠中 恵 うそうそ ★★
78 五十嵐 貴久 1985年の奇跡 ☆☆☆☆
79 竹中 正治 ラーメン屋vs.マクドナルド ★★★
80 高野 秀行 ワセダ三畳青春記 ★★★
81 東野 圭吾 容疑者Xの献身 ★★★
82 辻村 深月 凍りのくじら ★★★★
83 神林 長平 プリズム
84 川崎 草志 長い腕 ★★★
85 瀬名 秀明 第九の日 ★★★★★
86 浅田 次郎 天切り松 闇がたり第四巻 昭和侠盗伝 ★★★★
87 近藤 史恵 カナリヤは眠れない ★★★
88 浅田 次郎 霞町物語 ★★★★
89 森見 登美彦 夜は短し歩けよ乙女 ★★★★★

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【2007年ベスト】

【文庫】

Best.1 京極 夏彦 「後巷説百物語」

Best.2 谷 甲州 「パンドラ(上)」

Best.3 北村 薫 「スキップ」

 2007年は、2006年が99冊読めたのに63冊しか読めなかった。う~む、原因は明らかなのだ。読書やブログ書きに割ける時間が大きく減ってしまったからなのだ。昨年から犬を飼い始め、さらにメタボ対策でスポーツジムにも通い、家事までこなしてるのだから時間があるわけが無い。犬のパピヨンはこのブログにも写真を載せているのだが、世話や散歩にこんなに時間が取られるとは思っていなかった。おかげで趣味のガーデニングがほとんど出来なくなり、バラや花壇の世話がほとんど手抜き状態。困ったもんだ、今春の花の季節が心配。
 話を読書に戻すと、昨年は読んだ本にハズレはあまり無かった。良かった。ま~読書は相変わらずバラエティに富んでいるのだが、どれも面白くなかなか甲乙をつけられなかった。と言いつつ、ベスト1に選んだのは相も変わらずの京極夏彦で「後巷説百物語」。いや~あまりにも面白いのでは、これを選ぶしかないですな。
 2位には谷甲州の大作「パンドラ」。実にワクワクさせてくれたのだ。上巻だけだが・・・。今年はSFの再発見も嬉しいのだ。それにしても、現代に小松左京を彷彿させる力量を示せるSF作家が、日本にいるとは思っていなかった。純粋に喜ばしことだ。
 3位にはベテラン北村薫の「スキップ」。「ターン」「リセット」と併せて『時と人の三部作』なのだが、どれも良かった~。もちろん『円紫師匠と私』シリーズは好きなのだが、やっと代表作を読むことが出来てホットした。
 作家別で多いのは、2006年から引き続きで恩田陸4冊、北村薫4冊、伊坂幸太郎3冊が御三家か。いや~代わり映えがしないな~。出来不出来があってもとりあえず読んでみるからな~。しかしだ、ここで選んだ3点だけが良かったわけではない。昨年は志水辰夫の発見!も大きかったのだ。新潮文庫のキャンペーンが功を奏して「行きずりの街」が我輩の目にとまったのだが、冒険小説の分野ではこの「シミタツ」の「飢えて狼」は有名だったようだ。にしても今までまったく我輩は名前すら知らなかったのは実に残念。
 他には、佐藤多佳子の「しゃれべどもしゃべれども」や、福井晴敏「6ステイン」にも感動した!今は亡き野沢尚の『龍時』シリーズも実に良かった。サッカーという激しい動きのスポーツを、小説として読んだのは初めての経験。素晴らしい。森見登美彦「太陽の塔」には笑えたし、小川洋子「ブラフマンの埋葬」にいたく感動し、石田衣良「反自殺クラブ」にしびれたのだ。物語は実に楽しいですな~~。

【新書】

Best.1 東 浩紀 「ゲーム的リアリズムの誕生」

Best.2 梅田 望夫 「ウェブ時代をゆく」

Best.3 池谷 裕二 「進化しすぎた脳」

 新書は年間で16冊か。昨年の上半期までは読んだ本の半分が新書というペースだったので、下半期はほとんど読んでいないことになる。これは、次々と面白そうな小説が出版されてくることが原因にもちろんあるのだが、なぜか下半期になると手に取ってみたくなる新書がなくなってしまうことの方が大きい。もっとも、ほぼ毎日通っている本屋が駅にあり便利なのだが、平置き新刊の更新だけ早く、新書の棚割りがテキトーなのも原因の一つである。とにかく小説とは扱い方が異なり、せっかくのベストセラーやその続編が置いていない状態が続くのだ。かなり昔に売れた新書ばかり、いつまでも平置きしていたのでは、探す気にもならない。ブツブツ・・・。
 ま~最近は出版社なら猫も杓子も新書を出す時代なので、わけの分からない新書は棚に整理することもできないのだろう。ロングセラーの名著を、いつまでも有限の棚に入れる時代は終わったのだ。ネットがロングテール状態になるのは当たり前か。
 ということで、ベスト1は東浩紀「ゲーム的リアリズムの誕生」を独善的に選んでみた。5年前の「動物化するポストモダン」の続編にあたるのだが、この5年間であまりにもオタクを巡る環境は激変した。当初はキワモノだったオタクは、いつのまにか大臣までが宣伝する日本文化を代表するカルチャーにまでに変貌してしまった。この本は、自身がオタクマニアである大学教授が、コミック・アニメ・美少女ゲーム・ライトノベルを俯瞰的にとらえ、分析した社会文化論なのである。
 2位は梅田望夫「ウェブ時代をゆく」。これまたベストセラー「ウェブ進化論」の続編なのだが、今という時代をより上手く切り取っていたのは、この本のなのかもしれない。若者に人生の指針を与えることができる名著。共著の「ウェブ人間論」もお勧め。
 3位は池谷裕二のベストセラー「進化しすぎた脳」。似たような分野でこれまた名著「生物と無生物のあいだ」があるが、読みやすさと熱意で、「進化しすぎた脳」に軍配が上がる。
 これ以外にも多数お勧め本がある。現代人の必読の教養書、サミュエル・ハンチントン「文明の衝突と21世紀の日本」、作家の創作の秘密に迫れる小川洋子「物語の役割」、漠然としか理解していない「右翼と左翼」もこれを読めば目から鱗。本当の社会学を知りたければパオロ・マッツァリーノ「反社会学講座」。などなど・・・。いや~上半期はこう見ると豊作であった。

【YA】

Best.1 米澤 穂信 「さよなら妖精」

Best.2 あさのあつこ 「THE MANZAI4」

 YA(ヤングアダルト)向けは、ほとんど読めなかった。中学生の息子が、すでに野沢尚の『龍時』シリーズにはまっていたので、いわゆるYAでなくともよくなってしまった事もある。なので、米澤穂信「さよなら妖精」をYAベスト1としたが、高校生向けに見えても、この本は大人に是非読んでもらいたいのだ。
 2位は、あさのあつこ「THE MANZAI4」。ベストセラーのシリーズものの4巻目で、安心して家族みんなが読める1冊なのだ。

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【2007年星取表】

作者 題名 採点
1 恩田 陸 MAZE ★★★★
2 伊坂 幸太郎 アヒルと鴨のコインロッカー ★★★★
3 サミュエル・ハンチントン 文明の衝突と21世紀の日本 ★★★★
4 恩田 陸 クレオパトラの夢 ★★★
5 あさのあつこ NO.6(ナンバーシックス)♯1 ★★
6 宮部 みゆき あかんべえ(上) ★★★★
7 あかんべえ(下)
8 梅田望夫 平野啓一郎 ウェブ人間論 ★★★★
9 浅羽 通明 右翼と左翼 ★★★★
10 パオロ・マッツァリーノ つっこみ力 ★★★
11 小川 洋子 物語の役割 ★★★★
12 小池 真理子 薔薇船 ★★★
13 北村 薫 スキップ ★★★★★
14 林 公一 擬態うつ病 ★★★
15 小池 真理子 律子慕情 ★★★
16 北村 薫 ターン ★★★
17 池谷 裕二 進化しすぎた脳 ★★★★
18 北村 薫 リセット ★★★★
19 明石 散人 日本史快刀乱麻 ★★★
20 吉本 ばなな とかげ ★★★
21 志水 辰夫 行きずりの街 ★★★★
22 佐藤 多佳子 しゃべれどもしゃべれども ★★★★★
23 ノーム・チョムスキー メディアコントロール ★★★
24 小川 洋子 ブラフマンの埋葬 ★★★★
25 恩田 陸 黄昏の百合の骨 ★★★
26 野村 進 千年、働いてきました ★★★
27 京極 夏彦 後巷説百物語 ★★★★★
28 石持 浅海 水の迷宮 ★★★
29 東 浩紀 ゲーム的リアリズムの誕生 ★★★★★
30 歌野 晶午 葉桜の季節に君を想うということ ★★
31 恩田 陸 まひるの月を追いかけて ★★
32 福井 晴敏 6ステイン ★★★★
33 長山 靖生 奇想科学の冒険 ★★
34 森 絵都 永遠の出口 ☆☆☆
35 山本 直治 人材コンサルタントに騙されるな!
36 福岡 伸一 生物と無生物のあいだ ★★★★
37 伊坂 幸太郎 グラスホッパー ★★
38 森見 登美彦 太陽の塔 ★★★★
39 小川 洋子 偶然の祝福 ★★★
40 伊坂 幸太郎 チルドレン ★★★★
41 パオロ・マッツァリーノ 反社会学講座 ★★★
42 石田 衣良 東京DOLL ★★★★
43 綿矢りさ 蹴りたい背中 ★★★
44 マイクルクライトン 恐怖の存在(上) ★★★★
45 マイクルクライトン 恐怖の存在(下)
46 志水 辰夫 飢えて狼 ★★★★
47 森 絵都 カラフル ★★★
48 石田 衣良 反自殺クラブ ★★★★
49 川又 千秋 幻詩狩り ★★★
50 志水 辰夫 背いて故郷 ★★★
51 北村 薫 語り女たち ★★★
52 恩田 陸 月の裏側 ★★
53 野沢 尚 龍時01-02 ★★★★
54 龍時02-03
55 龍時03-04
56 あさのあつこ THE MANZAI4 ☆☆☆
57 小池 真理子 記憶の隠れ家 ★★
58 垣根 涼介 君たちに明日はない ★★★
59 谷 甲州 パンドラ1 ★★★★★
60 パンドラ2
61 梅田望夫 ウェブ時代をゆく ★★★★★
62 畠中 恵 おまけのこ ★★★
63 米澤 穂信 さよなら妖精 ☆☆☆☆

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【2006年下半期ベスト】

【文庫】

Best.1 小池 真理子 「恋」

Best.2 恩田 陸 「黒と茶の幻想」

Best.3 矢作 俊彦 「ららら科學の子」

 2006年は、結局99冊を読了した。6月までに60冊18,000頁だったので軽く100冊越えだと思っていたのだが、下半期が意外に読めず39冊14,000頁と、かなりペースダウンしてしまった。もっとも記録をつけだした2003年が40冊、2004年は47冊、2005年で63冊と、順調に伸びてきた昨年と比べても1.5倍のペースで読んだことになるのだか。ま~ちょっと読みすぎたので今年はセーブするつもりなのだが、最近面白い小説と出会うことが多く、うれしい悲鳴なのである。
 とにかく昨年下半期最大の収穫は、「恩田陸」の再発見である。今回は『黒と茶の幻想』を2位に選んだのだが、『三月は深き紅の淵を』や『麦の海に沈む果実』も素晴らしかった。本屋大賞の『夜のピクニック』も良いのだが、我輩の趣味では無い。
 それにしても恩田陸に対しては、これまで学園ミステリーの得意な女流作家程度の認識しかなかったのだが、これが意外にも幅も奥行きも広い多才な作家であったことに今頃気がついた。文庫でしか読まない、という我輩のポリシーのおかげで、人気作家のベストセラーでも数年遅れでしか読まないのが原因なのは分かっている。しかしある程度評価が定まってから文庫化されるため、駄作に遭う確率が低いのも確かである。また、最近は文庫になるまでの期間が短く、以前なら5年以上経たないと文庫にしてくれなかったが、今では早ければ3年程度でも文庫化されてしまう。単行本があまり売れないという出版社の事情があるのだろうが、ヘビー読者にとってはうれしい限りでなのである。
 1位は「小池真理子」の『』。なにを今更と言われてもしかたがないが、行き当たりばったりで本を選んでいるので、今頃になってやっと出会ったのだからご勘弁。なにしろ星の数ほど売られている本の中から、面白そうな本を選ぶための手がかりは、直木賞だの何とかミステリー大賞だの、これまた山のようにある文学賞をどうしても選択基準にしてしまうのだが、どうもこれがまた信用ならなんのだ。芥川賞受賞作がおよそつまらないのは有名だが、直木賞はある程度信用していた。「江國香織」の直木賞受賞作『号泣する準備はできていた』を読んでみるまでは、だ。あきれてしまった、こんなのを著名作家達は選出するのか、と。なので、これまた直木賞まで信用できなくなってしまったため、なかなかこの『恋』にたどりつけなかったのである。
 と、長い言い訳だったが、3位には「矢作俊彦」の『ららら科學の子』を入れてしまった。これ以外にも流行の「伊坂幸太郎」『重力ピエロ』やいかにも現代的な「石田衣良」『アキハバラ@DEEP』などもあったのだが、ここは渋めに矢作にしてみた。『恋』も70年アンポを時代背景にした鮮烈な恋物語だったが、『ららら科學の子』は全学連を直接的ではないにしろ見事に描き、アンポ世代の心情を強烈にえぐってみせた傑作。我輩とは世代が異なるが、団塊の世代のオヤジ達には感涙もの(のはず)。

【新書】

Best.1 太田光・中沢新一 「憲法九条を世界遺産に」

Best.2 遠藤 秀紀 「人体 失敗の進化史」

Best.3 小松 左京 「SF魂」

 昨年の下半期は8冊しか新書を読めなかった。面白い小説が多かったのも理由のひとつだが、話題になった新書が多い印象にもかかわらず、売れ線はいつも同じものばかりで、新書の書棚が代わり映えしなかったことが大きい。ま~話題作といえば、現役首相の『美しい国へ』、改憲論議に一石を投じた『憲法九条を世界遺産に』、世代間戦争の感がある『若者はなぜ3年で辞めるのか? 』、地味だが昨年の流行語にもなった『格差社会の結末』と、時代の変化を感じさせる重要な著作が昨年は多かったと思う。
 新書といえば、時代に流されない普遍的な学術書が本来はメインのはずだったが、今は多数の出版社が参入して粗製乱造、大量に新刊があるためにどうしても話題作ばかり手を出してしまう。困ったもんだ。ま~これでも売れ始める前にとりあえず読んでしまってはいるのだが、タイトルに騙されてしまうことも多いのだ。
 とか言っておいて、2位3位は話題作でもなんでもなく、知的興奮が味わえる『人体 失敗の進化史』と、単なる懐古趣味から『SF魂』を選んでしまった。とりあえず1位は話題の『憲法九条を世界遺産に』にしたが、なんと言っても小松左京の復活はエライ。『日本沈没第二部』とのコラボとはいえ、SF黄金期を思い出させてくれて懐かしかった。小松には自叙伝ではなく、かつての名作の続編でもなく、あっと驚くまったくの新作SFを出してもらいたいものだ。

【YA】

Best.1 あさのあつこ 「The MANZAI 2」

Best.2 川端 裕人 「川の名前」

 YAものは残念ながら今回あまり読んでいない。定番の「あさのあつこ」の人気シリーズ『The MANZAI』3冊に、『ガールズ・ブルー』をYAに含めてやっと4冊。そこで「川端裕人」の少年冒険譚『川の名前』までYAに入れ、これを2位としてみた。我が家の愚息がやっと自ら文庫を買うようになったので、これで親の役目は終えたのかもしれない。
 とにかく近年は小中学生向けから高校生までをターゲットした文庫が増え、しかもなかなかレベルが高いものが多く、親としてはうれしいかぎりである。しかし、かつてさんざん読んできたいわゆる「名作もの」に子供達が誰も手を出そうともしないのは、困ったものである。確かにあまりにも現代とは時代背景や文化が異なる世界のお話だと、子供には読みづらい。それも分からないではないが、かといって身近な主人公ばかりではあまりにも夢がなさ過ぎると思う。せいぜいハリポタのようなファンタジーしか読んでくれない。それでも読むだけましだが、あのお話が世代を超えた名作になるとも思えないし。
 とにかく、我輩が蓄えていた古典的名作ものの知識を使えないため、最近のYAものを探す羽目になり、やむおえずここ数年YAものを読んできた。おかげでYAものにも面白いものがあることが発見でき、ま~よかったのだが・・・
 最近は、子供達の教育に関わる話題には事欠かない。様々な事件が立て続けに起こり、学校や教育に関して現役の首相までが口を挟む始末である。未来は子供達のものであることは確かなので、政府が優先するのは当然のことなのだが、それにしてもあまりにもきな臭い話ばかり。せめて子供達には様々な本をドンドン与え、読解力をつけさせ、嘘と本当の見分け方を教えることが必要なのである。

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【2006年下半期星取表】

期間:2006年7月~12月

作者 題名 採点
61 遠藤 秀紀 人体 失敗の進化史 ★★★★★
62 京極 夏彦 今昔続百鬼 雲 ★★★
63 江國 香織  号泣する準備はできていた ×
64 小松 左京 SF魂 ★★★★
65 伊坂 幸太郎 重力ピエロ ★★★★
66 小松左京、谷甲州 日本沈没 第二部 ★★★★
67 粂 和彦 時間の分子生物学 ★★★
68 島田 洋七 佐賀のがばいばあちゃん ★★★★
69 小池 真理子 ★★★★★
70 恩田 陸 図書室の海
71 冷泉 彰彦 「関係の空気」「場の空気」 ★★★
72 不知火 京介  マッチメイク ★★★★
73 石田 衣良 アキハバラ@DEEP ★★★★
74 乙 一 夏と花火と私の死体 ★★★
75 京極 夏彦 陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)上 ★★★
76 陰摩羅鬼の瑕(中)
77 陰摩羅鬼の瑕(下)
78 あさのあつこ The MANZAI 1 ☆☆☆
79 安倍 晋三 美しい国へ ★★
80 太田光・中沢新一 憲法九条を世界遺産に ★★★★★
81 川端 裕人 川の名前 ★★★
82 村上 春樹 アフターダーク ★★★
83 矢作 俊彦 ららら科學の子 ★★★★
84 城 繁幸  若者はなぜ3年で辞めるのか?  ★★★★
85 中野 雅至 格差社会の結末 ★★★★
86 あさのあつこ The MANZAI 2 ☆☆☆☆
87 川端 裕人 せちやん(星を聴く人) ★★★
88 藤本 篤志 御社の営業がダメな理由 ★★★
89 恩田 陸 夜のピクニック ★★★
90 島田 荘司 御手洗潔のメロディ ★★★
91 恩田 陸 三月は深き紅の淵を ★★★★
92 恩田 陸 麦の海に沈む果実 ★★★
93 村上 春樹 ノルウェイの森(上) ★★★★
94 ノルウェイの森(下)
95 畠中 恵 ねこのばば ★★
96 あさのあつこ ガールズ・ブルー ★★
97 恩田 陸 黒と茶の幻想(上) ★★★★★
98 黒と茶の幻想(下)
99 あさのあつこ The MANZAI 3 ☆☆☆☆

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【2006年上半期ベスト】

【文庫】

Best.1 京極 夏彦「絡新婦の理(じょろうぐものことわり)」

Best.2 垣根 涼介「ワイルド・ソウル」

Best.3 北村 薫「夜の蝉」

 今年は6月までに小説や新書を60冊18,000頁も読んでしまった。こんなペースで読んだのは恐らく社会人になって以来初めてであろう。読書に当てる時間はここ10年ほど通勤時間が一定なので、変わらないはず。要するに今までIT系雑誌に費やしていた時間を減らしたのであり、仕事の情報収集を怠っているだけなのだ。以前は小説以外にIT系の雑誌を月間20冊読み飛ばししていたのだから、読書量そのものは決して増えているわけではない。
 それはともかく、やっと本に目覚めた子供達のために良書を探そうとしたり、最近面白い作家にめぐり会える機会が多いので、ますますバラエティに富んだというか乱読に励むハメになってしまったのだ。ということで、今年はまず、上半期だけでベストを選んでみた。
 上半期の最大の収穫はもちろん「北村薫」の発見である。これだけ大量の本が出版されていると、年間100冊程度の読書量ではどうしても重要な作家まで漏れてしまう。ま~新たなる発見があるから本屋めぐりが楽しみなのだが。
 とは言っても、上半期ベストは相変わらず「京極堂もの」になってしまった。う~む、やはり「京極夏彦」恐るべしなのである。
 「ワイルド・ソウル」も京極堂ものに負けず劣らずの傑作サスペンス。つい最近実際に「ドミニカ日本人移民訴訟」の判決が出され、この作品のテーマの正しさが証明されている。
 北村薫の『円紫師匠と私』シリーズはどれも好きだが、1つとなるとあまりにもマニアックな「六の宮の姫君」ではなく、一見地味な「夜の蝉」を選んだ。御一読願いたい。

【新書】

Best.1 藤原 正彦「国家の品格」

Best.2 梅田 望夫「ウェブ進化論」

Best.3 築山 節「フリーズする脳(思考が止まる、言葉に詰まる)」

 新書では、天下国家を論じたご存知のベストセラー「国家の品格」、インターネットが現実社会に大きな影響を与えてきているという「ウェブ進化論」、テクノロジーの進化が脳に多大な影響を与えているという警告書「フリーズする脳」を選んでみた。
 新書は今年6月までで14冊読んだが、どれもこれもユニークで面白いのが多かった。以前の新書は学術書の雰囲気が漂いなかなか敷居が高かったが、ここ数年の新書ブームになってからは、確実に読み易くなってきている。というか、売るためにエッセイに近い書き方やレベルになったという批判もあるが。
 それにしてもここにあげた3冊以外でも、ヤクザの知られざる歴史が学べる『ヤクザに学ぶ組織論』、世界中を席巻している『かわいい論』、日本語の擬音語・擬態語をまとめた労作『犬は「びよ」と鳴いていた』、このままではイギリス型の階級社会になってしまうという警告書『しのびよるネオ階級社会』などなど、探せば刺激的で面白い本はいくらでもあるのである。

【YA】

Best.1 あさのあつこ「バッテリー」

Best.2 梨屋 アリエ「でりばりぃAge」

 今回からYA(ヤングアダルト、児童書)も選んでみた。半年で7冊程度しか読んでいないのであまりたいしたことも言えないが、意外とこの分野もバラエティに富んでいるものだというのが感想である。読者が中高生なので、自ずと舞台は学校生活が中心となり、どうしてもワンパターンになりそうだという予感はあった。しかしこの「バッテリー」は、ほとんどマンガのスポ根ものに近いキャラクター設定なのに、特異な主人公に触発された周りの人々の変容を描いていて非常にユニーク。逆に「でりばりぃAge」の方は、それこそたった今ならどこにでもいる中学生を主人公に、典型的な家庭の中で、今が旬の問題を瑞々しく描いている、それこそ典型的なYAもの。それぞれ対比して読むのも面白い。

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【2006年上半期星取表】

期間:2006年1月~6月

作者 題名 採点
1 藤原正彦、小川洋子 世にも美しい数学入門 ★★★
2 重松 清 流星ワゴン ★★
3 山田 真哉 さおだけ屋はなぜ潰れないのか ★★★
4 藤原 正彦 国家の品格 ★★★★
5 あさのあつこ バッテリー ☆☆☆☆
6 バッテリーⅡ
7 バッテリーⅢ
8 バッテリーⅣ
9 バッテリーⅤ
10 バッテリーⅥ
11 川上 弘美 センセイの鞄 ★★★
12 恩田 陸 ネバーランド ★★★
13 築山 節 フリーズする脳(思考が止まる、言葉に詰まる) ★★★★
14 森 絵都 つきのふね ☆☆☆
15 山平 重樹 ヤクザに学ぶ組織論 ★★★
16 四方田 犬彦 「かわいい」論 ★★★
17 米原 万里 必勝小咄のテクニック
18 香山 リカ いまどきの「常識」
19 辻 真先 仮題・中学殺人事件
20 島田 荘司 御手洗潔のダンス ★★★
21 恩田 陸 六番目の小夜子 ★★★
22 夏目 誠 「スマイル仮面」症候群 ★★★
23 伊坂 幸太郎 陽気なギャングが地球を回す ★★
24 石澤 靖治 日本はどう報じられているか ★★★
25 京極 夏彦 絡新婦の理(じょろうぐものことわり)(一) ★★★★★
26 絡新婦の理(二)
27 絡新婦の理(三)
28 絡新婦の理(四)
29 竹内 薫 99.9%は仮説 ★★★
30 ダン・ブラウン ダ・ヴィンチ・コード(上) ★★★★
31 ダ・ヴィンチ・コード(中)
32 ダ・ヴィンチ・コード(下)
33 五十嵐 貴久 安政五年の大脱走 ★★★
34 伊坂 幸太郎 ラッシュライフ
35 小池 真理子 無伴奏 ★★★
36 東野 圭吾 放課後 ★★★★
37 夢枕 獏 陰陽師 太極ノ巻 ★★★
38 垣根 涼介 ワイルド・ソウル(上) ★★★★★
39 ワイルド・ソウル(下)
40 奥田 英郎 イン・ザ・プール ★★★
41 小池妙子、山岸健 人間福祉とケアの世界 ★★
42 宮部みゆき 理由 ★★
43 米澤 穂信 春期限定いちごタルト事件 ☆☆☆
44 北村 薫 空飛ぶ馬 ★★★★
45 北村 薫 秋の花 ★★★
46 マイクル・クライトン プレイ-獲物(上) ★★★★
47 プレイ-獲物(下)
48 山口 仲美 犬は「びよ」と鳴いていた ★★★
49 北村 薫 夜の蝉 ★★★★
50 林 信吾 しのびよるネオ階級社会 ★★★
51 米澤 穂信 夏期限定トロピカルパフェ事件 ☆☆☆
52 北村薫 六の宮の姫君 ★★★★
53 小川 一水 老ヴォールの惑星 ★★
54 北村 薫 朝霧 ★★★★
55 倉知 淳 占い師はお昼寝中 ★★
56 笹生 陽子 ぼくらのサイテーの夏 ☆☆
57 石持 浅海 月の扉 ★★★
58 梨屋 アリエ でりばりぃAge ☆☆☆☆
59 梅田 望夫 ウェブ進化論 ★★★★
60 岡嶋 二人 焦茶色のパステル ★★★

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【2005年ベスト】

◆2005年文庫

Best.1 小川洋子「博士の愛した数式」

 80分しか記憶できない数学博士とそこに通う家政婦の、あまりに慈愛に満ちた物語。読売文学賞、本屋大賞を受賞したベストセラー。深く静かな感動を得たい人にお勧めの傑作。
 これほど数学を美しく愛情深く表現できた文学を読んだのは初めてだし、これほど純粋無垢な愛を静謐なタッチで表現できた小説も久しぶり。村上春樹に近い匂いもするが、突き放した無常観があるわけではなく、暖かく実に静かに物語が進んでいく。記憶を失った老数学者、シングルマザーの家政婦、小学生の息子の3人が織り成す奇妙で奇跡的なほど暖かいお話は、どんな数字も嫌がらず自分の中にかくまってくれる√(ルート)のように深い。2005年最大の収穫。

Best.2 福井晴敏「終戦のローレライ」

 第二次世界大戦の終戦直前、秘密兵器を積んだ特殊潜水艦で米国に戦いを挑む、様々な軍人たちの想いを描いた戦争巨編。人気沸騰中の福井晴敏だが、あのいつもの熱い福井節も最初は押さえ気味でも、テーマは重くやはり熱い。
 珍しくミステリアスな謎から入り、SFチックな兵器でも不自然さを感じさせない力量には脱帽。小出しに売らずにさっさと一括で発売しろ、と文句を言いたくなる4分冊で発売された傑作巨編である。
 過剰なほどの語りが読みづらくもあるが、いつまでも読み続けたくなるほどの魅力が満載。最後は予定調和の最終章へなだれ込むが、戦後生まれの若い作家が、特攻者の心情をここまで表現できた小説は初めて読んだ。というか、戦争の実体験を知らない戦後生まれの日本人に、戦争に赴く人の心情を最も合理的に解釈させるとこうなるのではなのだろうか。第二次世界大戦を理解できた気分にさせる大作である。

Best.3川端 裕人「竜とわれらの時代」

 日本で発掘された巨大な恐竜の化石を巡り、恐竜学者、米国の原理主義者、イスラム過激派までが入り乱れ、巨大恐竜テーマパークが危機に陥っていく、800頁も楽しめる恐竜小説の傑作。
 恐竜をアメリカの精神的シンボルと位置づけ、科学と宗教の危うい関係性を浮き彫りにし、壮大なファンタジーを描き出す力量は素晴らしい。常に最新の科学知識に裏付けられたテーマで傑作を次々と生み出す、注目の作家の逸品である。

◆2005年新書

Best.1 本川達雄「ゾウの時間ネズミの時間」

 生物学を定量的に表現した、非常に知的興奮を堪能できる科学啓蒙書である。10年以上前にかなり評判を取ったと聞いている。
 哺乳類の一生の間に打つ心臓の鼓動の総数は、ゾウでもネズミでも体の大きさによらずに一定である、というように、生物を従来に無い視点で捉えている。またエネルギー代謝や流体から受ける力なども取り上げ、動物の体がどのように設計されているかを、数式を交えながら非常に説得力のある説明をしている 。目から鱗が何回も落ちる、科学解説書の良書。理系で無い人にも、ぜひとも読んでもらいたい。

Best.2 李 御寧「ジャンケン文明論」

 ジャンケンをキーワードにここまで話を展開できるものなのかという、古今東西ありとあらゆる時代に渡る文献を引用し、とんでもなく該博な知識を駆使したユニークな文明論。既に死語となった『教養書』とは、かつてこのような書物だったはず、と思わせる代物である。
 今はギクシャクしているが、かつては文明が往来していた日中韓の3国。このままでは単純な二項対立の西洋型文明が世界を覆い、衝突と紛争だらけの世界になってしまうことを憂い、今こそ東洋独自の「誰も勝たない誰も負けない循環型文明」を世界に向けて発信すべきだ。そのためには日中韓は相互理解を進めるべき、と主張する。まさに正論である。

Best.3 竹内一郎「人は見た目が9割」

 言葉が人間のコミュニケーションの中で占める割合は、わずか7%しかないという話を元に、いかに言葉以外の『見た目』が重要かという話を、漫画家兼舞台演出家の社会学博士が論じた本。
 刺激的な題名さえ付ければ売れる最近の新書ブームの時流に乗った本にも思えたが、それだけではない、なかなかユニークな話である。ビジネス書ではよく出てくる対人ノウハウ+マンガの表現手法の解説+演劇での演技指南書、という内容。今年読んだ内藤誼人の『パワープレイ』では、いかにビジネスに役立てるか、という観点だけだった。しかしこの本では、多才な作者が様々なジャンルの知識を総動員して、『非言語コミュニケーション』の重要性を説いている、知的な本である。

◆2005年総評

 2005年は新書ブームだったようである。私もご多分に漏れず2005年に読んだ63冊中12冊も新書という結果であった。特に話題性を追ったわけではないので、Best3でとりあげた新書では、「人は見た目が9割」以外、他の2冊はそれほど売れたという話は聞かない。しかし『×』をつけた「頭がいい人、悪い人の話し方」はミリオンセラーになっているので、私は世の中の価値観とずれているのであろう。
 これ以外にも「下流社会」「カーニヴァル化する社会」「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」などの秀作を見つけることができたことは良かった。
 小説の方は、Best3以外にも瀬名秀明の「ハル」、垣根涼介「ヒートアイランド」、笹本稜平「天空への回廊」も傑作だった。破天荒な舞城王太郎に出会ったことも収穫である。石田衣良IWGPシリーズは相変わらず魅力的だが、最近注目の井坂幸太郎、恩田陸あたりが続々と文庫化されているので、どれから読んでいいのか困るくらいである。
 また、過去に「このミス」などで選ばれたミステリィが文庫になってきたので読むこと多いが、意外とつまらないものがある。これはあまりにもマニア向けの作品を選んでいるのかもしれない。

◆2005年星取表

作者 題名 採点
1 笹本 稜平 天空への回廊 ★★★★
2 楡 周平 無限連鎖 ★★★★
3 本川 達雄 ゾウの時間ネズミの時間 ★★★★
4 福井 晴敏 終戦のローレライⅠ ★★★★★
5 終戦のローレライⅡ
6 矢作俊彦 スズキさんの休息と遍歴
7 福井 晴敏 終戦のローレライⅢ ★★★★★
8 終戦のローレライⅣ
9 グレッグ・イーガン 万物理論
10 石井 淳蔵 マーケティングの神話 ★★★
11 夢枕 獏 陰陽師 龍笛ノ巻 ★★★
12 岡嶋 二人 クラインの壺 ★★
13 森 博嗣 捩れ屋敷の利鈍 ★★★
14 芦辺 拓 時の密室 ★★
15 高村 薫 リヴイエラを撃て(上巻) ★★★
16 リヴイエラを撃て(下巻) ★★★
17 野尻 抱介 太陽の簒奪者 ★★★★
18 梨木 香歩 西の魔女が死んだ ★★
19 吉永 良正 複雑系とは何か ★★★
20 小笠原 慧 DZ ★★★
21 柳原 慧 パーフェクト・プラン ★★
22 李 御寧 ジャンケン文明論 ★★★★
23 中原 英臣/佐川 峻 愚問の骨頂
24 井上 夢人 オルファトグラム(上) ★★★
25 オルファトグラム(下)
26 矢作 俊彦 リンゴオ・キッドの休日 ★★★
27 有栖川 有栖 マレー鉄道の謎 ★★★
28 垣根 涼介 午前三時のルースター ★★★
29 高間 邦男 学習する組織 ★★★
30 内藤 誼人 パワープレイ ★★
31 垣根 涼介 ヒートアイランド ★★★★
32 伊坂 幸太郎 オーデュポンの祈り ★★★
33 荒俣 宏 レックス・ムンディ
34 松樹 剛 ジョッキー ★★
35 舞城 王太郎 煙か土か食い物 ★★★
36 恩田 陸 光の帝国(常野物語) ★★★
37 法月 倫太郎 法月倫太郎の功績
38 黒川 伊保子 怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか ★★★★
39 矢作俊彦 真夜中へもう一歩 ★★★
40 中井 英夫 虚無への供物(上) ★★★
41 虚無への供物(下) ★★★
42 石田 衣良 スローグッドバイ ★★
43 江戸川乱歩
松本清張 共編
推理小説作法 ★★
44 島田 荘司 占星術殺人事件 ★★★
45 中町 信 模倣の殺意 ★★★
46 舞城 王太郎 世界は密室でできている。 ★★
47 山口 雅也 生ける屍の死 ★★
48 梨木 香歩 裏庭
49 石田 衣良 電子の星(池袋ウエストゲートパークⅣ) ★★★
50 川端 裕人 竜とわれらの時代 ★★★★★
51 大沢 在昌 帰ってきたアルバイト探偵 ★★★
52 瀬名 秀明 ハル ★★★★
53 湯本 香樹実 夏の庭 ★★★
54 石田 衣良 4TEEN(フォーティーン) ★★★★
55 畠中 恵 しゃばけ ★★★
56 小川 洋子 博士の愛した数式 ★★★★★
57 きたみりゅうじ SEのフシギな生態 ★★
58 畠中 恵 ぬしさまへ ★★★
59 竹内 一郎 人は見た目が9割 ★★★★
60 Lyle Sussman ザ・リーダー ★★★
61 三浦 展 下流社会 ★★★★
62 樋口 裕一 頭がいい人、悪い人の話し方 ×
63 鈴木 謙介 カーニヴァル化する社会 ★★★

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【2004年ベスト】

◆2004年文庫

Best.1 京極 夏彦「鉄鼠の檻」

 二段組825頁の超大作。これはもうミステリィではない!『禅』を理解するための最適の解説書として読むべきである。京極恐るべし!の大長編。
 出だしの怪しい雰囲気、突然出現した屍の謎、箱根山中で起こる連続殺人、京極堂といつもの仲間達、京極ファンを満足させる決まりごとはしっかりとある。その上で例の如く『禅』の薀蓄が語られる。こう書くとワンパターンのようだが、その薀蓄の次元がそれこそ桁違いであり、そこが逆に読者を選んでいるかもしれない。つまり京極堂シリーズは毎回『妖怪』『心理学』『民俗学』などのテーマがあり、小説の大半がそのテーマの薀蓄で埋まっており、肝心の謎解きはほとんどおまけのごとくである。
 したがってこの作品の魅力の大半は『禅』にあり、ここを楽しめなければ好きにはなれないのだろう。だからこの本の解説者は宗教学者なのであり、文学者ではいけないのである。

Best.2 川端裕人「The S.O.U.P」

 SFにはありがちでいささか食傷気味の近未来ハッキングものだが、この業界を飯の種にしている私が読んでもなかなかリアルで説得力があり、楽しませてくれた。世界的流行となったRPGの作者が、世界のライフラインになりつつあるインターネットを乗っ取るサーバーテロに立ち向かっていくお話である。IT専門用語が当たり前のように出てくるのを気にしない人に特にお勧め。
それにしてもどの作品でも専門化はだしの情報量があり、非常に勉強家の作家である。ロケット、インターネット、ヘッジファンド、恐竜、常に時代の最先端の知識を咀嚼し、新しい理論を提出していく姿は、かつての小松左京を髣髴させる。

Best.3 原 尞「天使たちの探偵」

 徹底したハードボイルド、しかも心に響く素敵な短編集。探偵沢崎が活躍する、日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞を受賞した作品。
 心優しいくせにクールを装う探偵が、少年からの依頼や自殺した女性の依頼のために東奔西走する、ハートウォーミングなハードボイルドである。ハードボイルドにはありがちなザラザラした非情感がなく、非常に読後感が良い稀有な物語。もっと続きが読みたくなるシリーズではあるが、5年に1回しか上梓しない寡作作家なので今後も期待薄。

Best.4 石田衣良「骨音(池袋ウエストゲートパークⅢ)」

 IWGPシリーズの中でも傑作の一編。派手なアクションに秀抜なアイデア、現代風俗の情報と盛りだくさんなミステリーのシリーズ物。池袋の果物屋の息子マコトが、ホームレス襲撃の犯人をストリートギャングのヘッドと共に追い詰めていくいつものお話だが、今までどちらかというと頭より先にアクションが先のタイプだった主人公が、いつのまにか知性派になってきたのが気になる。全体のトーンは暗くテーマは重いが、池袋を愛するマコトが常に前向きにメゲズに活躍して行く姿が眩しい。

◆2004年新書

対象無し

◆2004年総評

 2004年は私にとってミステリィの当たり年であるが、特に「百器徒然袋」「狂骨の夢」「巷説百物語」等の京極夏彦と、「IWGPシリーズ」の石田衣良と傑作シリーズに出会えたことが嬉しい。もちろん原尞の再発見や宮部みゆきの「ぼんくら」のような傑作にも出会ったが、インパクトとしては前述の2人の存在感は大きい。
 2004年の星取表を見ると読んだミステリーにほとんどハズレがなく、しかも著名作家の定番物がさすがに強い。(京極の「どすこい」だけは別)同じベストセラーでも「ハリポタ」などとはレベルが異なり、(最近の海外ミステリィには疎いが)日本のミステリィの質の高さとバラエティの広さは日本の書痴にとって嬉しい限りである。

◆2004年星取表

作者 題名 採点
1 石田 衣良 少年計数機(池袋ウエストゲートパークⅡ) ★★★
2 東野 圭吾 探偵ガリレオ ★★
3 茂木 健一郎 意識とは何か ×
4 土屋 賢二 ソクラテスの口説き方
5 首藤 瓜於 脳男 ★★★
6 石田 衣良 波の上の魔術師 ★★★
7 京極 夏彦 百器徒然袋-雨 ★★★★
8 村上 龍 (13歳のハローワーク)
9 京極 夏彦 塗仏の宴 宴の支度 ★★★
10 京極 夏彦 塗仏の宴 宴の始末 ★★★
11 石田 衣良 赤・黒(池袋ウエストゲートパーク番外編) ★★
12 川端裕人 The S.O.U.P ★★★★★
13 京極 夏彦 狂骨の夢 ★★★
14 松岡 圭祐 千里眼 マジシャンの少女 ★★★
15 井上 夢人 ダレカガナカニイル・・・ ★★★
16 京極 夏彦 鉄鼠の檻 ★★★★★
17 京極 夏彦 巷説百物語 ★★★★
18 宮部みゆき ぼんくら(上) ★★★★
19 ぼんくら(下)
20 森 博嗣 六人の超音波科学者 ★★
21 浅倉 卓弥 四日間の奇蹟 ★★
22 東山 彰良 逃亡作法
23 式田 ティエン 沈むさかな ★★★
24 殊脳 将之 ハサミ男 ★★★
25 森 博嗣 そして二人だけになった ★★★
26 京極 夏彦 続巷説百物語 ★★★★★
27 萩原 浩 ハードボイルド・エッグ ★★
28 松岡 圭祐 千里眼の死角 ★★★
29 と学会 トンデモ本 女の世界(上)
30 京極 夏彦 百器徒然袋-風 ★★★
31 橋本 治 上司は思いつきでものを言う
32 石田 衣良 骨音(池袋ウエストゲートパークⅢ) ★★★★★
33 松岡 圭祐 イリュージョン マジシャン第Ⅱ幕 ★★
34 京極 夏彦 百鬼夜行 陰 ★★
35 岡嶋 二人 99%の誘拐 ★★★
36 J.K.ローリング ハリーポッターと不死鳥の騎士団(上)
37 ハリーポッターと不死鳥の騎士団(下)
38 森 博嗣 Φは壊れたね ★★
39 京極 夏彦 どすこい(安) ×
40 楡 周平 マリア・プロジェクト ★★★
41 森 博嗣 女王の百年密室 ★★
42 原 尞 天使たちの探偵 ★★★★★
43 北方 謙三 擬態 ★★★
44 原 尞 そして夜は甦る ★★★
45 原 尞 さらば長き眠り ★★★
46 唯川 恵 肩ごしの恋人 ★★
47 福井 晴敏 川の深さは ★★★

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【2003年ベスト】

◆2003年文庫

Best.1 川端裕人「夏のロケット」

 2003年に読んだ最高に素敵な物語。子どもの頃からの夢だったロケット打ち上げ。大人になって自らの手で実現できる喜びを、緻密にサスペンスタッチで描いた青春物語。川端裕人と出会えて、本当に良かったと思えるほど面白い。ぜひ読んでみてください。

Best.2 石田衣良「池袋ウエストゲートパーク」

 かっこ良過ぎ!クールでも熱い!ドラマでも人気のIWGPシリーズを初めて読んだが、続きを読みたくなる傑作連作集!
 池袋のトラブルシューターマコトくんが主人公の、いわゆるストリートギャングものだが、意外とハートウォーミングな物語のところが良い。

Best.3 小川一水「第六大陸」

  久しぶりに発見した国産SF傑作。近未来に日本がどうすれば月面に商用設備を建築できるかをテーマにした、いわば未来版プロジェクトXである。説得力のある技術情報とプロジェクト運営、いささか類型的だが熱血漢の主人公。やはりSFは夢のある物語が良い。

◆2003年新書

Best.1 東浩紀「動物化するポストモダン」

 サブカルチャーであった『オタク文化』を、斬新な切り口でその秘密を解き明かしてくれる画期的日本文化論。オタクは世界に誇れる文化だったのだ!
 ちょっと前までは、マイナーで得体の知れない世界の住人だったはずのオタク。彼らの生み出してきたアニメやゲームなどの独特の世界が、どうして世界的に通じる汎用性があるのか。動物的欲望を肥大化させることで発展してきた現代の経済社会において、動物的欲望に無縁で何も生産しないオタク達だけが、独自文化を生み出すことができたのだ。

◆2003年総評

 2003年から読書履歴を書き始めているが、この年初めて読んでお気に入りになった作家が多数いる。ベストには入れなかったが、しばらくハマったS&Mシリーズの森博嗣、ご存知ベストセラー作家の京極夏彦、そして川端裕人。好きな作家が沢山いるということは、いくら読んでも読みきれないので楽しみが永遠に続くのである。
 この年読んだ小説は全部で40冊と少なかったが、これは1冊500頁~800頁ある森博嗣を18冊に、1000頁を優に超える京極と、超長編作家にハマったのが原因。京極作品は最近になってやっと分冊になったが、何と4分冊になっていた。これでやっと電車でも持てるようになって嬉しいが、大半は読了したので、時すでに遅し。

◆2003年星取表一覧

作者 題名 採点
1 森 博嗣 笑わない数学者 ★★★
2 森 博嗣 詩的私的ジャック ★★★
3 森 博嗣 すべてがFになる ★★★★
4 森 博嗣 冷たい密室と博士たち ★★★
5 森 博嗣 封印再度 ★★
6 森 博嗣 幻惑の死と使徒 ★★★
7 森 博嗣 短編集・まどろみ消去 ×
8 森 博嗣 夏のレプリカ ★★
9 森 博嗣 今はもうない ★★★
10 森 博嗣 数奇にして模型 ★★
11 森 博嗣 有限と微小のパン ★★★★
12 森 博嗣 森博嗣のミステリィ教室 ×
13 森 博嗣 短編集・地球儀のスライス ×
14 森 博嗣 黒猫の三角
15 森 博嗣 人形式モナリザ
16 森 博嗣 月は幽咽のデバイス
17 森 博嗣 夢・出逢い・魔性
18 森 博嗣 魔剣天翔
19 京極 夏彦 姑獲鳥(うぶめ)の夏 ★★★★
20 京極 夏彦 魍魎の匣(もうりょうのはこ) ★★★★
21 福井 晴敏 亡国のイージス(上) ★★★
22 亡国のイージス(下)
23 松岡 圭介祐 マジシャン ★★★
24 夢枕 獏 陰陽師 生成り姫
25 椎名 秀明 八月の博物館 ★★
26 川田 茂雄 社長をだせ!実録クレームとの死闘 ★★
27 東 浩紀 動物化するポストモダン ★★★★★
28 川端 裕人 夏のロケット ★★★★★
29 ウィリアム・パウンドストーン ビル・ゲイツの面接試験 ★★★
30 養老 孟司 バカの壁 ×
31 樺 旦純 怖いくらい人を動かせる心理トリック
32 福井 晴敏 Twelve Y.O. ★★★
33 小川 一水 第六大陸(上) ★★★★
34 第六大陸(下)
35 川端 裕人 リスクテーカー ★★★★
36 有栖川 有栖 暗い宿
37 森 博嗣 四季 春
38 村上 春樹 スプートニクの恋人 ★★★★
39 有栖川 有栖 ダリの繭
40 石田 衣良 池袋ウエストゲートパーク ★★★★★

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